朝起きたときのあごの疲れと歯の違和感で来院された患者さまの症例
はぎしりや食いしばりは、睡眠中や無意識のうちに強く歯を噛みしめてしまう症状です。医学的には「ブラキシズム」と呼ばれ、歯やあご、筋肉に大きな負担をかけることがあります。
自分では気づきにくい症状ですが、歯のすり減りやあごの痛み、頭痛などさまざまなトラブルの原因になることがあります。
ここでは、当院で治療を行った はぎしり・食いしばりの症例をご紹介します。
来院時の症状
今回の患者さまは30代の女性で、次のような症状を感じて来院されました。
・朝起きるとあごが疲れている
・歯がしみることがある
・奥歯に違和感がある
家族から「寝ているときに歯ぎしりしている」と言われた
ご本人は普段意識していませんでしたが、睡眠中に歯ぎしりをしている可能性が高いと考えられました。
検査と診断
まず、お口の状態を確認するために詳しい検査を行いました。
主な確認内容は次の通りです。
・歯のすり減りの状態
・噛み合わせのチェック
・歯や顎関節の状態
・歯のヒビや欠けの有無
検査の結果、奥歯を中心に歯の表面がすり減っている状態が確認されました。また、噛む筋肉にも強い緊張が見られたため、はぎしり・食いしばり(ブラキシズム)が原因と考えられました。
当院で行った治療
患者さまの症状に合わせて、次の治療を行いました。
マウスピース(ナイトガード)の作製
就寝時に装着する マウスピース(ナイトガード) を作製しました。
マウスピースには次のような効果があります。
・歯にかかる強い力を分散する
・歯のすり減りや破損を防ぐ
・顎関節への負担を軽減する
患者さまのお口の型を取り、専用のマウスピースを作製しました。
噛み合わせの確認
はぎしりや食いしばりの影響で、噛み合わせに負担がかかっている部分がないかを確認しました。必要に応じて噛み合わせのバランスも調整します。
・生活習慣のアドバイス
はぎしりや食いしばりは、ストレスや生活習慣と関係していることもあります。そのため、次のようなアドバイスも行いました。
・日中の食いしばりに注意する
・リラックスする時間を作る
・長時間のスマートフォン使用時の姿勢に注意する
・就寝前のリラックス習慣を取り入れる
治療前の状態
来院時のお口の状態には、次のような特徴が見られました。
・奥歯のすり減り
・歯の表面の摩耗
・歯の知覚過敏の症状
・噛む筋肉の緊張
・あごの疲労感
はぎしりや食いしばりは、歯に非常に強い力がかかることがあります。場合によっては体重の数倍の力が歯にかかることもあり、歯の破折や詰め物の破損の原因になることもあります。
そのため、歯や顎関節を保護するための治療を行うことになりました。
治療後の経過
マウスピースの使用を開始してから、次のような改善が見られました。
・朝のあごの疲れが軽減
・歯の違和感が改善
・知覚過敏の症状が軽くなった
患者さまからも「朝起きたときのあごの重さがなくなった」とのお声をいただきました。
現在は歯や顎関節の状態を確認するため、定期的なチェックを行っています。
今回の症例では、次のような治療スケジュールとなりました。
治療期間:約2〜3週間
通院回数:2〜3回
マウスピースは長期間使用するため、定期的な調整やチェックも行います。