歯ぐきの腫れと出血をきっかけに来院された患者さまの症例
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起こる病気で、日本人の成人の多くがかかっているといわれています。初期段階では痛みなどの自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことも珍しくありません。
ここでは、当院で歯周病治療を行った患者さまの症例をご紹介します。歯ぐきの腫れや出血、口臭などが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
来院時の主な症状
今回ご紹介する患者さまは、40代の女性の方です。
次のような症状をきっかけに当院へ来院されました。
・歯みがきの際に歯ぐきから出血する
・歯ぐきが赤く腫れている
・口臭が気になる
・歯ぐきが下がってきたように感じる
患者さまご自身も「歯周病かもしれない」と不安を感じており、詳しい検査を希望されました。
検査と診断
まずは、お口の状態を詳しく調べるために歯周病検査を行いました。
主な検査内容は以下の通りです。
・歯周ポケットの深さの測定
・歯ぐきからの出血の有無
・歯の動揺(ぐらつき)の確認
・レントゲンによる骨の状態の確認
検査の結果、歯周ポケットが4〜6mm程度の箇所が複数確認され、歯ぐきに炎症が見られました。歯を支える骨にも軽度の吸収が確認されたため、中等度の歯周病と診断しました。
歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった細菌によって炎症が起こる病気です。進行すると歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまう可能性もあります。そのため、早期の治療が非常に重要です。
当院で行った治療内容
患者さまの症状やお口の状態に合わせ、段階的に歯周病治療を行いました。
歯石除去(スケーリング)
まず、歯の表面や歯ぐきの周りに付着している歯石を専用の器具で丁寧に取り除きました。
歯石は歯垢が固まってできたもので、歯ブラシでは取り除くことができません。歯石が残ったままだと細菌が増殖しやすくなり、歯周病の進行につながります。そのため、歯科医院での専門的なクリーニングが必要になります。
ルートプレーニング(歯根面の清掃)
歯周ポケットの奥に付着している歯石や細菌を除去し、歯の根の表面を滑らかに整える治療を行いました。
この処置により、
・細菌が再び付着しにくくなる
・歯ぐきの炎症が改善する
・歯ぐきが引き締まりやすくなる
といった効果が期待できます。
ブラッシング指導
歯周病の改善と再発防止のためには、日々のセルフケアがとても重要です。
患者さまのお口の状態に合わせて、
正しい歯みがきの方法
歯ブラシの選び方
歯間ブラシやデンタルフロスの使い方
などを丁寧にお伝えしました。
治療前の状態
治療開始時の口腔内の状態は、次のような特徴がありました。
歯ぐきの腫れと赤み
歯周ポケットの深さが4〜6mm
歯ぐきからの出血
歯石の沈着
歯垢(プラーク)の付着
歯周病は、歯垢や歯石に含まれる細菌によって引き起こされます。そのため、まずは原因となる細菌を取り除くことが治療の基本となります。
治療後の経過
数回の治療とセルフケアの改善により、歯ぐきの状態は大きく改善しました。
主な変化は次の通りです。
・歯ぐきの腫れが改善
・歯ぐきの出血が減少
・歯周ポケットが3〜4mm程度まで改善
・口臭の軽減
歯ぐきの色も健康的な状態に近づき、患者さまご自身も「歯ぐきが引き締まった感じがする」と実感されていました。
今回の症例では、以下のような治療期間となりました。
・治療期間:約2〜3か月
・通院回数:4〜6回程度
※歯周病の進行度やお口の状態によって、治療期間は異なります。